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胸椎後縦靭帯骨化症 PAEG TOP PART-8-1 |
(1) 病態および原因 胸椎後縦靭帯骨化症は、胸椎病巣とも共通点が多いが、臨床像の複雑さと治療の難しさがある。 頚椎は3:1で男性に多く、胸椎は女性に多い。 椎体の後面に付着している後縦靭帯が骨化する(骨に変性する)疾患である。 骨化して肥大した脊髄や神経根を圧迫すると、手や足、体幹の痛み、シビレや運動障害をきたす。 中年以降に症状が現れることが多く、その他脊椎内の靭帯(黄色靭帯、前縦靭帯)や、脊髄以外(膝や股関節など)の靭帯の骨化を合併していることもあります。 原因は不明であり、国の特定疾患(難病)に指定されてる。 |
(2)症状および診断 後縦靭帯骨化症は頸椎・胸椎・腰椎に生じる。 頸椎後縦靭帯骨化症は、もっとも発生頻度が高く、上肢や下肢にシビレが生じることから始まることが多く、症状が進行すると、手先を使った細かい動作が困難になり、排尿障害、歩行障害へと進む。 胸椎後縦靭帯骨化症は、女性に多く見られる。下肢の脱力やしれびれで始まります。進行するとすると排尿障害や歩行困難が出ます。他の脊椎の靭帯骨化を合併することも多く、この場合は狭窄の程度がひどくなったり、上半身の動きが制限されることもあります。 腰椎後縦靭帯骨化症は、歩行時の下肢の痛みやシビレ、脱力感が出ます。骨化した部分に外部から衝撃を受けると、急激に症状悪化することがある。 骨仮巣以下の脊髄障害である体幹や下肢における対麻痺、知覚障害である。高位診断は、デルマトームにて判断する。乳房高位は第5胸髄、剣状突起は第7胸髄、へそは第10胸髄、鼠径部は代12胸髄に骨化症の病巣があると目安にする。腹筋の筋力テスト(背臥位にて上半身を挙上、あるいは両足を伸ばして挙上)で腹筋に左右差や上下差があれば、強い方にへそが移動する。(ビーバーサイン) |
(3)治療 胸椎、特に下位胸椎はもともと脊柱管が狭く生理的に後湾のため、椎間板ヘルニア、骨化症では前方から圧迫されやすい。症状があれば保存療法による改善は困難で、手術療法が適用となる。 手術は、前方進入法(前方固定術、前側方進入前方除圧固定術)、後方進入法(椎弓切除術、後方固定術)および脊髄全周除圧法などがある。 |
脊柱側弯症 PAEG TOP PART-8-2 |
(1) 病態および原因 脊柱側弯には、次の2種類の側弯がある。 ①構築性脊柱側弯(狭義での側弯) 定義3条件を満たしているもの、側方弯曲、椎体の楔状変形、椎骨の捻れの三つが見られるものである。胸椎部側弯では椎骨の側弯方向への捻れに伴って胸郭も変形する。椎骨が右に凸なら棘突起は左に左に椎体は右に回旋する。背部には側弯凸側に肋骨隆起や肩甲骨隆起見られる。(前屈みの姿勢になり後ろから背中を見ると片方に隆起を見ることができる) 最初に生じた側弯部位は3条件が著しく、これを一次カーブと言い、その部位の上下に反対側の側弯が生じるこれは2次カーブ(代償カーブ)と言う。。 ②機能性脊柱側弯 側弯のみが存在し、背骨の楔状変形や捻じれはない、疼痛、姿勢、下肢長差などの原因による一時的側弯で、それぞれ原因を取り除くと側弯は消失する。 脊椎側弯の原因別分類 ①特発性側弯症 側弯症の80%を占める。その原因は不明であるが、家族内発生が多いことから遺伝の関与が考えられる。 特発性側弯症が生じる時期により3パターン ・乳幼児側弯症 3歳以下乳幼児に発症する。男性に多く、左凸側弯が多い。 ・学童期側側弯 4~9歳に発症に発症する。性差はあまりないが、やや女性に多い ・思春期側弯症 10歳以上で発症する。特発性側弯の70~80%を占め、85%が女性であり、右胸椎側弯曲が 多い、年齢が若いほど進行しやすい。 ②先天性側弯 背骨などに生まれつきの形の異常があるために、成長期に左右の成長に差があるため側弯となる。 泌尿器系や心臓などの他の多臓器にも異常があることも多い。 ③神経性側弯 神経が傷害されることで、背中や腹筋の筋肉が麻痺したために脊柱を支える力が失われ、曲ってきたものである。 ④筋原性側弯 筋ジストロフィーなどの筋肉の病気による側弯 ⑤間葉系疾患による側弯(内外中胚葉性細胞による組織の異常) マルファン症候群、エラース・ダンロス症候群などの血管や結合組織の生まれつきの病気による側弯症です。 |
(2)症状および診断 突発性側弯は一般的に無症状であるが、そのままにして成長が止まる頃になると側弯が強くなり、将来的に腰痛や肩こりなどが生じやすくなる。他に肺機能や神経合併症などが生じることも考えられる。 ○診察法(学校検診で行はれる方法) 楽な姿勢で起立させる。 ①背部・肩甲部・腰部の左右対称性を視診する。 ②肩の高さに左右差があるか ③側弯凸側の肩甲骨が浮いて見える ④ウエストのくびれに左右差がある。 ⑤両手指を揃えて、ゆっくり前屈姿勢をさせると側弯凸側が側弯凹側に比べて1cm~1.5cm高い場合、側弯の存在示唆する。亀背変形を合併する。 X線所見では、一次カーブの状態をみるて頂椎(正中線からもっとも変位の強い椎骨)その上下を見て傾きの強い椎骨がカーブの上と下にあり、これが終椎と呼ばれる。 次に二次カーブであるが、これは一次カーブの上か下に反対方向の側弯を生じる。二次カーブは一次カーブの代償カーブと言われ、体のバランスを調整するために生じる。一次カーブが矯正されることで自然に二次カーブは解消される。一次カーブの側弯の変位度の測定として、コブ角を計測する。一次カーブの上終椎の上部と下終椎の下部に傾斜に合せて線を引き、その線に直角の線を上と下から引いて、その交点の交わる線の上にでる角度をコブ角と言います。レントゲン写真に線を描く。 |
(3)治療 構築性側弯症は完全矯正は困難であるため、早期発見と側弯の進行を防止することである。 原則としては、コブ角(20°~50°)保存療法、50°以上で観血療法の対象とする。 ○保存療法 装具療法(胸椎側弯ではミルウォーキーブレース・胸腰椎側弯や腰椎側弯ではアンダーアームブレース、ショートブレース)・ギプス固定・牽引療法・運動療法を行う。 ○観血療法 脊柱側弯の矯正と進行を防止することを目的とし、結果的に肺機能の改善、神経合併症の防止を求める。10歳以降の者が対象になる。主な術式としては、背部から一次カーブ前長とその上下まで椎弓を露出し骨移植する方法がある。 |
脊柱後湾症 PAEG TOP PART-8-3 準備中 |
(1) 病態および原因 |
(2)症状および診断 |
(3)治療 |
胸椎椎間板ヘルニア PAEG TOP PART-8-4 準備中 |
(1) 病態および原因 |
(2)症状および診断 |
(3)治療 |
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